1年後、60歳で定年を迎えます。 65歳まで継続雇用になりますが、収入は約半分です。 現在の貯蓄は1,500万円。 今後、もし100歳まで生きるとしたら どのように暮らしていけばいいでしょうか?
59歳男性(会社員)。年収600万円。持ち家。 退職金は約1,500万円の見込み。 65歳からの年金は夫婦2人で約23万円。 妻59歳。子供2人は独立している。
60歳から65歳の期間・・・
再雇用を続けながら、満額の年金を受け取れるまでの5年間、ここでいかに取り崩しを少なくするかがポイントです。まず、生活費の見直しをしてみましょう。生活水準を下げることはむずかしいかもしれませんが、少なくとも下げる努力をしてみてください。現役時代の80%を目安にしたいところです。
65歳から75歳の期間・・・
何らかの仕事に従事するのであれば、収入は「年金+勤労収入+貯蓄の取り崩し」ですが、仕事を完全にリタイアすれば、収入は「年金+貯蓄の取り崩し」のみです。又この時期は、資産を運用することによって貯蓄の山をより高くすることも可能です。それまでの資産をいかにうまく回していくかがポイントです。但し、無理に増やす運用ではなく、2~3%を目標にした比較的リスクの少ない運用を心がけてください。高いリターンを求めれば、その分リスクは高くなります。
75歳以降・・・
ここまでにできた貯蓄を使っていく期間です。勤労収入はほぼ期待できないでしょう。企業年金や個人年金の受取りも終わっている可能性が高くなります。登ってきた山を、ここからは下りることになります。自分の寿命より長く資産を持続させることが目標です。そのための取り崩し計画が大切です。
誰もが、公的年金だけでは暮らせない時代になりました。健康寿命を伸ばすと同時に、資産寿命も伸ばす努力が必要です。そのためには貯蓄の取り崩しを始める時期を少しでも遅らせること、つまり、少しでも長く働き、同時に使いながらも運用を続けることが、生活水準をさほど下げずに済むカギになりそうです。