浦安の塩「龍宮のおくりもの」は、浦安地域ブランドのシリーズ第3段として発売されている、東京湾唯一の塩です。
浦安と塩。一体何の関係があるのか疑問に思う方もいるでしょう。実は、浦安と塩づくりには深い関わりがあります。それは今からずっと昔、浦安に集落が形成された頃からの関わりだったのです。
かつて浦安では塩づくりが行われていた
浦安で塩づくりが行われていたといっても、今となってはその名残はほとんどなく、にわかには信じがたい話です。しかし、歴史を遡ってみると、確かに浦安では塩づくりが行われていました。
浦安市最古の神社「豊受神社」が創建されたのは平安末期の1157年。この頃に、浦安では集落が形成されたと言われています。平安末期というと、豊受神社創建の1年前、1156年には保元の乱が起こり、かの有名な平清盛、源義朝が名を轟かせていた時代です。
「浦安町誌(上)」「江戸内湾塩業史の研究」によれば、平安末期、浦安の住民たちは塩を焼き、魚介類を取り、田畑を耕しながら生活していて、徳川家光の時代ともいえる寛永年間には、堀江、猫実、当代島で塩づくりが行われていたそうです。寛永6(1629)年の記録には、合併前の当代島村が年貢として塩を納めていたと記されており、塩づくりが生活の一部であったことが伺えます。
今からおよそ400年前に行われていた浦安の塩づくりですが、量産可能な瀬戸内海産の塩が普及したことにより衰退し、その後浦安は半農半漁の村として基盤を築いてきたとされています。
400年ぶりによみがえる浦安の塩づくり
近代化するにつれ衰退していった浦安の塩づくりですが、なんと400年ぶりに、東京湾唯一の塩「龍宮のおくりもの」として現代によみがえっています。
「龍宮のおくりもの」は、浦安商工会議所により発足した地域ブランド「浦安の絆」シリーズ第三弾として発売された商品で、千鳥地区の海水を使って作られている塩です。125g540円(税込み)で販売されており、市販の塩と比べると高くはなっていますが、量産できない貴重な東京湾の塩と考えればその価値は充分でしょう。
2014年には、地元で小売業を営む大川水産株式会社とコラボして、「龍宮のおくりもの」を100%使用したあじの開き「龍宮真あじ」(干物)が数量限定で販売されました。今後も、浦安市の地産商品とのコラボが期待できそうですね。
「龍宮のおくりもの」が買えるお店
「龍宮のおくりもの」は通販では取り扱いがなく、浦安市内か千葉県各所の房の駅でしか手にすることができません。現地でしか調達できない、お土産の真骨頂とも言える商品です。浦安の歴史を感じることができる東京湾唯一の塩「龍宮のおくりもの」。ぜひ一度味わってみたいですね。
【浦安市取扱店】
・銘店銘菓 しまむら | 浦安市入船1-4-1 イオン新浦安1F TEL:047-381-2162 |
・ファーストショップ プラザサンルート店 | 浦安市舞浜1-6 TEL:047-355-1752 |
・(有)高橋商店 | 浦安市当代島2-7-36 TEL:047-351-3026 |
・浦安商工会議所 | 浦安市猫実1-19-36 TEL:047-351-3000 |
【浦安市街取扱店】
・横戸房の駅 | 千葉市花見川区横戸町1131-1 TEL:047-480-2350 |
・加曽利房の駅 | 千葉市若葉区加曽利町312-1 TEL:043-332-3700 |
その他取扱店はこちら:http://www.urayasu-cci.or.jp/kizuna/salt-shop.php